教授の酷すぎるスピーチから学ぶ「伝わるスピーチ」に必要なこと3つ

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大人数の前でスピーチを行うときに、どんなことを意識すべきなのでしょうか?

先日、大学のゼミ説明会に参加したとき、大学の学習指導会長とやらの挨拶が酷くて驚きました。
あまりにする意味のないスピーチで、むしろ参加者の心の扉をバタンと閉めるようなものでした。
教授の伝えたいことはわかったのですが、あまりに伝え方が下手だったのです。

そこで、じゃあ何が「伝わるスピーチ」なのか?何を意識して原稿を作ればいいのか?ということを考えていきたいと思います。

教授のスピーチは何がダメだったのか?

まずは「伝わらないスピーチ」の例を見てみましょう。
私が先日聞いた教授のスピーチは、こんな構造でした。

まず、参加した説明会は生徒で構成される委員会が運営するものなので、
司会の生徒が「みなさん今日は雨の中お越しいただきありがとうございました。これよりゼミ説明会を始めます。まずは、学習指導会長の挨拶です。よろしくお願いします。」という声から始まりました。

多くのスピーチはこのように司会に紹介されて始まりますね。

そして、問題の「伝わらないスピーチ」をする教授が登壇します。
以下が問題のスピーチを簡単にまとめたものです。

「今司会の人がありがとうございますと言いましたが、感謝しないといけないのはあなたたちの方です。この説明会は生徒により運営されており、◯◯大学の伝統です。大学がオファーしているものではなく、生徒たちが自分で運用しているものなので、あって当たり前ではありません。

また、ゼミとは何かわかる人はいますか?ゼミとは、ただ単位を取れるプログラムという訳ではありません。単位を取れるからゼミに入ろうとしている人は、決して来ないでください。

また、少人数の授業だと思っている人も、決して来ないでください。人数が少ないというだけでなく、生徒が主体となって研究することがゼミの特徴です。もう一度言いますが、ただ受け身の生徒もゼミには決して来ないでください。」

このスピーチを聞いた参加者たちは、下を向き始めていました。
言いたいことはわかるけど、心に響かない、「伝わらない」スピーチですよね。

さて、この教授のスピーチは何が悪かったのでしょうか?

どうすれば「伝える」ことができるのかを具体的に見ていきましょう!

ポイント1:挨拶を見くびらない

初対面の人に、挨拶もせずに突然自分の意見を言い始める人は少ないと思います。

居酒屋などで仲良くなる状況では別ですが、何かを伝えたいフォーマルな場では、まずは軽く名前を言って自己紹介を済ませたり、「初めまして」と一言交わすことでしょう。
それがスピーチとなると、最初の挨拶を怠ってしまいます。

スピーチの始め方によっては、「ただいまご紹介に与りました〇〇と申します。」「こんにちは」という分かりやすい挨拶が不自然になるかもしれません。

そういった場合は、「本日は参加ありがとうございます」「おめでとうございます」などの一言をスピーチの始めに入れることでも大丈夫です。

大勢の前で行うスピーチにおいては、スピーカーと聞き手の感覚に大きな違いがあります。
スピーカーからすると相手は「複数人」ですが、聞き手からすると相手は「スピーカー1人」なのです。聞き手はスピーカーであるあなた1人の話に耳を傾けているので、それこそ取引先などで人と会うのと似た感覚でいます。
スピーチを始める前に一言挨拶をすることで、聞き手一人一人の心をほぐすことができるでしょう。

「伝える」ためにはまず聞き手があなたの考えを受け入れる態勢を整えましょう。
たかが挨拶されど挨拶です。

ポイント2:聞き手の気持ちを考える

あなたがスピーチをする場所での聞き手はどのような場所にいるどのような年齢の人でしょうか?
どのような心持ちで聞いているのでしょうか?期待?不安?やる気に満ち溢れてる?やる気ない?

聞き手がどのような気持ちであなたのスピーチを聞いているのかを把握することが大切です。
例の教授はこれが全くできていませんでした。

ゼミ説明会に来ていた生徒たちの大半は、ゼミに入ることを前提としていて「どのゼミにしようか」「どんな選考基準なのか」などを聞きに来ていました。
この聞き手の気持ちを理解しようとせず、教授は「単位を取るためだけにゼミに入るな」「受け身な生徒はゼミに入るな」ということを繰り返しました。

ゼミ説明会に来ている時点で、ゼミに入りたい聞き手がほとんどだったのに、そこを「〇〇の人はゼミに入るな」といわれても、聞き手に何も伝わりません。

代わりに「教授と研究できる貴重な体験を大いに活かしましょう」や「単位も取れますが、それ以上に大きな学びがあります」などの伝え方をすればよかったのではないでしょうか。

そうすることで、教授の「ゼミに入るかどうか」という基準から、「やる気を持って取り組むかどうか」という基準に変えることができています。
聞き手の状況を把握し、彼らにどんな受け止め方をされるかをしっかりと考えることで「伝わる」スピーチをすることができます。

ポイント3:否定的な言葉よりも肯定的な言葉を使う

日常生活でも、注意されてばかりだとやる気を失うことはありませんか?返事がいつも「いや、」から始まる人に違和感を覚えたり。

否定され続けるといい気持ちがしないものです。
同じことを伝えるのでもただ「~をするな」といわれるよりも「~ではなく…をしましょう」と言われた方が印象がよく、聞き手にすんなり受け入れてもらえます。

ただ、はっきりと喝を入れることで聞き手の行動を変えようとする状況では、否定的な発言もしなくてはいけないことでしょう。
臨機応変な対応が重要となりますが、その場合にも「ではどんな行動をしたらいいのか」ということを伝えましょう。否定(~するな)だけして終わりだと、かえって聞く耳を持ってくれないかもしれません。

やはりここでも、聞き手の受け取り方を意識すると「伝わる」スピーチをすることができます。

おわりに:聞き手の気持ちをコントロール

一言にスピーチと言っても、お祝いの場、節目の挨拶、喝を入れる、何かを紹介する、などなど様々な状況があります。

クリエイティブな内容で、聞き手を笑わせるスピーチもあるでしょう。
でもあえて今回は「伝わるスピーチ」をするためにはどうすればいいのかに着目しました。

・挨拶を見くびらない
・聞き手の気持ちを考える
・否定的な言葉よりも肯定的な言葉を使う

の3つを意識することが大切でした。

まずは聞き手に耳を傾けてもらわないと、伝えたいことを伝える土台さえありません。
基礎を大切にすれば「伝わるスピーチ」ができるのではないでしょうか。

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